3月 10th, 2023
新フラメンコショー「レガード」へ込めた思い
Hola!みなさん、こんにちは。
新フラメンコショー「レガード」の上演が先月からスタートしました。
タイトルの「Legado(レガード)」はスペイン語で「遺産」という意味です。
今回のショーでは、2つの焦点から「レガード」を描いています。
1つ目は古くから現代に至るまでのフラメンコの歴史を、様々な踊りで表現しています。
2つ目は長きに渡ってフラメンコショーの振付師として活躍した故“ホセ・バリオス“に音楽、振付で敬意を表しています。
まずフラメンコの歴史としては、衣裳からもフラメンコの歴史を感じることができます。
フラメンコ女性ダンサーの衣裳は昔、農家で働く女性たちが着ていた衣裳が由来となっており、今回のショーでは地味な色から始まり、だんだん明るい色の衣裳になることでも時代の変化を表しています。
それでは、それぞれのシーンを詳しく見ていきましょう。
第1景:ORIGEN(起源)
宗教や生活習慣の違いから迫害を受けていた民族の嘆きや苦しみを歌で表現したものが起源と言われるフラメンコ。
その思いを力強いサパテアードで表現します。
このシーンの舞台の左右にある壁には、昔のフラメンコイベントのポスターが貼られています。
第2景:RAI’Z(根幹)
その後フラメンコは、サパテアードにギターやカスタネットが加わり、スペイン全土へと広まっていきます。
喜びや愛情など踊りの表現の幅が広がり、現代フラメンコの根幹が形作られます。
第3景:OPERA FLAMENCA(オペラ フラメンカ)
19世紀、南米へと広まり陽気で魅惑的なエッセンスを吸収したフラメンコは、更にその枝葉を広げていきます。
第3景では曲調や踊りの変化にご注目ください。
第4景:TABLAO(タブラオ)
現在では、食事をしながら舞台を楽しむ「タブラオ」がフラメンコ鑑賞の主流です。
観客は間近で繰り広げられる歌と演奏と踊りの迫力に魅了されます。
マントン(ショール)やバタデコーラ(裾の長いスカート)等で彩られた「現代」のフラメンコを体感してください。
第5景:TRIBUTO(トリビュート)
親から子へ、師から弟子へと伝えられていく「遺産」としてのフラメンコ。
ここ志摩スペイン村で受け継がれてきたリズムや踊りを、本作オリジナルの歌詞に乗せて表現します。
冒頭で、ホセ・バリオスへの敬意を表していると述べましたが、彼はスペインフラメンコ界を代表する偉大なダンサー兼振付師であり、2005年の「フラメンコ-フラメンコ」から志摩スペイン村のフラメンコショーの演出と振付を担当してくれていました。
ホセを継ぎ、今回のショーの演出・振付・構成を担当したのはベゴーニャ・ラモス。
彼女は長年、この志摩スペイン村の舞台で踊ってきたフラメンコダンサーの一人です。
道具や振付けの一部は、歴代のショーで使われた思い出の詰まった物も使用しています。
そして、最後のシーンの歌詞はベゴーニャ自ら作詞し、ホセ・バリオスへの熱い思いを綴っています。
その中の歌詞の一部をご紹介します。
「離れていても、忘れないで。
あなたが残してくれたものは、心の奥にいつもあること。
きっと今年のシーズンも、みんなの事を見守ってくれてる。あの遠い空から。」
歴史や思いが詰まったフラメンコショー「レガード」をぜひご覧ください!
・上演時間 25分
・上演場所 カルメンホール
・料金 500円※当日予約制、2歳以下は無料
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